田代製菓

【和菓子】ようかんの種類について解説 元々はスープだったって本当? 

お皿に盛りつけられた練りようかん

ようかんの種類について

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お茶うけとして最も人気の高い、日本の代表的な和菓子、ようかん。よそでお茶を頂いた時に、一緒にようかんを差し出されると、思わずテンションが上がりますよね。最近ではさまざまなフレーバーも販売されており、ようかんの未来はまさに前途洋々です。そんなようかんには、いくつか種類があるのをご存知ですか?人気のあるようかんも、その歴史や種類についてはあまり知られていないようです。

 

そこで今回はようかんの種類について、お話していきます。和菓子やようかんについて、もっと深く知りたいと思っている方には必見ですので、どうかお見逃しなく!

元々はスープだった?ようかんの起源とは

ようかんの起源を知るには、鎌倉時代にまでさかのぼらなければなりません。当時の中国の禅僧がようかんの元となる、ある料理を伝えたのが始まりである、といわれています。日本に最初に伝わってきたようかんは、なんと、羊の肉のスープでした。ようかんを漢字で書くと「羊羹」となりますが「羊」は羊、「羹」はスープを意味し、これがようかんの名前の由来となっています。

 

日本にこの料理が伝来した際、肉を食べることを禁止されていた日本の僧たちは、羊の肉を小豆で代用して、この料理を食しました。この小豆スープこそが、日本のようかん誕生のきっかけとされています。

ようかんの種類について

ようかんの種類は大きく分けて3タイプあり、その中で最も歴史が古いのは蒸しようかんである、といわれています。その後練りようかん、水ようかんの順に開発され、これらは長年に渡り、日本人の甘いものに対する欲求を満たしてきました。これら3つのようかんがどのようなものなのかについて、一緒に見ていきましょう。

練りようかん

練りようかんは小豆、寒天、砂糖を練り上げながら煮詰めたものを型に入れ、冷やし固めたものです。3種類あるようかんの中で最も需要が高く、大量の砂糖を使うことにより、添加物なしでも1年以上持つ、といった特徴があります。練りようかんが最初に作られたのは安土桃山時代で、その後江戸時代に大流行し、数多くの有名なようかんの老舗がこの時代に作られました。

水ようかん

水ようかんは練りようかんとほぼ同じ材料で作られていますが、練りようかんに比べて砂糖が少なく、水分も多めなのが特徴です。ツルっとした食感にすっきりとした甘さで、夏に好んで食されることが多いですが、北陸や関西などの一部の地域では冬に好んで食べる習慣があります。水ようかんが最初に作られたのは明治時代で、その当時はおせち料理のデザートとして食べられるのが一般的でしたが、現在において、その風習はなくなりつつあります。

蒸しようかん

蒸しようかんは小豆に小麦粉や葛粉などを混ぜ合わせ、蒸しあげたものになります。その歴史は練りようかんよりも古く、日本で最初に作られたようかんは、この蒸しようかんである、といわれています。もっちりとした食感が特徴で、栗やサツマイモなどを一緒に混ぜ合わせて作られることが多いです。ちなみにういろうも蒸しようかんの一種になります。

ようかんはどのようなタイプがある?

ようかんにはいろいろなタイプがあります。形で言うと、一本型のものもあればひと口サイズのものもあり、「玉ようかん」といって、丸い形をしたものまであります。また、味付けも抹茶味や黒糖味、珍しいところですとフルーツフレーバーのものまであり、そのバリエーションは豊富です。最近では練りようかんの日持ちの良さを利用した「災害非常食ようかん」なるものも発売されています。

ようかんの種類を理解しておこう

ようかんは蒸しようかん、練りようかん、水ようかんの3種類があり、その味わいや食感はそれぞれです。私達日本人は季節や行事に合わせてこの3種類を楽しんでいます。ようかんをより一層美味しく頂きたいのであれば、これら3種の違いを理解し、自分の好みに合わせた選び方を心掛けましょう。

北の菓子 菓風

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